海老蔵改め團十郎のSANEMORIと襲名披露公演

海老蔵改め團十郎の初春歌舞伎公演 市川團十郎襲名記念プログラム SANEMORIが盛況のようです。

Snow Man宮館君が出演していることもあり連日満席で、若い女性ファンが多いとか。

歌舞伎ファンの私としては、若い観客が増えるのはすんごく嬉しいことなんです。

というのは、私は学生時代から20年近くの歌舞伎ファン(というかほぼ海老蔵改め團十郎のファン)なのですが、歌舞伎座に行くたびに客席の高齢化が気になっていました。

去年は11月12月と、歌舞伎座で行われた團十郎襲名披露公演を見に行ってきましたが、客席が8割方白髪頭かハゲ頭ばかり…(本当なんです!)

このまま時が進んでいったら、歌舞伎を見にくるお客さんは少なくなってしまうのだろうか?歌舞伎は衰退してしまうのか?と何だか心配になってしまったものです。

歌舞伎は言わずと知れた日本の伝統芸能ですが、まず舞台美術と衣装が素晴らしいです。

特に衣装の色使い。紫色に水色を合わせたり、ピンクに鶯色の配色とか、500年かけて積み重ねられてきた粋な日本人の色彩感覚を見る思いがします。

劇場自体も華やかで、日本のパリ・オペラ座ガルニエ宮のようなものだと思います。

2階のロビーと階段の踊り場には日本画の大家一通りの作品が展示されており、さながら小美術館のよう。東山魁夷とか奥村土牛川合玉堂速水御舟伊東深水上村松園などアート好きな人にはたまらない空間です。

こんな空間、若者にも味わってほしいんだけどなあ。

歌舞伎は江戸時代から続く日本独自の演劇ですが、私が廃れてほしくないと思うのは、舞台美術、衣装、小道具、大道具、歌舞伎俳優の演技、長唄連中などの音楽方どれをとっても500年の日本人の英知が積み重なって完成された大変貴重な舞台だからです。

若い世代があまり興味を持たないのは、セリフのよく分からない時代劇なうえチケット料金が高いからでしょうか。

テレビの大河ドラマなどで時代劇の視聴率がいいこともありますが、劇場まで高い料金を払ってまで見に行きたいとは思わないのかもしれません。

歌舞伎座のチケット料金設定は

1階桟敷席17,000円

1等席16,000円
2等席12,000円
3階A席5,500円
3階B席3,500円
となっています。

が、若い世代が買えそうな3階席は、松竹歌舞伎会の会員が一般予約より前に予約できるためそこでほぼ完売してしまいます。

となると1万円代のお席は若者には厳しいでしょう。

SANEMORIは

1等席15,000円ですが
2等席8,000円の設定あり!若い世代がチケットを買えたのもこのお値段が大きいのではないでしょうか。

SANEMORIで歌舞伎に興味を持った若い子たちが、歌舞伎座にも来てくれることを願います。

そして團十郎以外の歌舞伎俳優たちにもお願い!若者に人気の俳優とドラマに出たり、CM出たり、現代演劇出るとかして歌舞伎に興味持ってもらえるようにしてくださいー!

かくいう私も20代の頃、市川新之助時代の團十郎ファンになったのは、たまたま雑誌に載っていた顔が超美形でいい男だったから(笑)この人すごく顔がいい。歌舞伎見に行ってみよ、となって、今まで歌舞伎ファンになりましたので。

どんな集客対策をしているのか分かりませんが、松竹さん、よろしくお願いします!